本記事では30歳前半で通信業大企業情シス→製造業大企業情シスに人生で初めての転職をした私「デイ」本人の実体験をもとに記載します。
大企業で情シスをやってる方や大企業の情シスに入りたい人などに参考になればと思います。キャリアプランや考え方がこんな人もいるんだなと思ってもらえれば幸いです。
本記事は「転職活動編」ということでデイの転職中、転職面接、前職辞める際に感じたことをお伝えします。
- 30歳前半での情シスとしての転職最中のリアルな心境が分かる
- 転職申し込み後の実体験を例にして段取りが分かる
個人特定を避けるためにぼかしている部分や事実と多少異なる部分を意図的に入れてます。大枠には影響ないようにしてますが、ご了承ください。
また関連記事として「転職準備編」でデイの経歴、転職に至る経緯、転職する上で何を準備したかを「転職後編」でデイが製造業社内SEに転職後、転職中と入社後のイメージが変わったか、初転職後に馴染むためにどうしたかを以下記事でお伝えしていますのでよろしければご覧ください。
Youtubeに本記事の動画を上げておりますのでこちらも是非ご覧ください。
【初転職】30歳前半で大企業情シス間転職をしました 〜転職活動編〜
求人探しと応募について
求人情報の収集
私はDODAをメインで利用しておりましたのでその中で求人情報の収集は2つの方法を中心に進めました。
※エージェント、企業選定の条件については「転職準備編」に記載しています
- DODAの転職エージェントさんに条件伝えて探してもらう
- DODA内の検索で自身でも求人を調べる
DODAでは登録後に最初に一人エージェントがついてくれました。エージェントと初回面談があり、条件を伝えると求人を選別してくれて紹介してくれます。こちらで紹介を受けたものを受けていくというのが一つ方法になります。
ただ私は紹介を受けつつも転職サイト内で自身で検索して求人を調べていくことも重要かと思います。
というのもエージェントの方は当たり外れがあって自身が希望する条件を伝えても本当にその条件の求人が来ない可能性があると思ってます。
私が人を疑いすぎかもですが、エージェントとしては転職を決めて労力をかけずたくさんの人を転職させることが評価につながると思っていて、その一人一人が本当に良い転職先に行けるかは評価される項目ではないと思ってます。なので正直あまりエージェントを信用してませんでした笑
そのため、自身で求人を調べて納得がいく求人先を含めてできるだけ多くリストアップしました。
応募先を決める
次は応募先を求人をリストアップした中で絞り込んで選んでいきました。ここでは応募先を実際に受ける数と条件を横並びて見て優先順位を決めていくことが必要になります。
子育てもある中で面接を受けすぎるのは避けたいなと思いまして特に以下を重視して絞っていきました。
- 平均年収が現職と同じ程度はあること
- 企業がDX銘柄等に選ばれたことがあるもしくは情シス部門がメディアで取り上げられている
- 自身が知っている企業
上記を主に各企業を比較して応募先を決めました。一番恐れていたのが、転職して予算も力もない情報システム部門に入ってしまい、挑戦できない環境で時間を浪費してしまうことでした。
なので特に企業自体がDXやIT投資に力を入れているかはDX銘柄や「会社名+情シス、DX」などで検索した際にメディアに取り上げられているかを指標として重視しました。
面接と選考の経験
面接対策
面接対策や準備は以下を実施しました。当たり前と思われることが多いかと思いますが、面接時の緊張状況で出来るように練習や事前に考えておくことは重要だと思ってます。
後は志望度が低い順に面接を受けていく中で実際に以下出来ているかを確認しながら場数を踏んでいきました。
- 自身が入社した場合に5年後までにキャリアどう進めたいかを具体的に考えた
- ↑に沿った志望動機や企業選定理由になっているか再確認
- 結論から話すことをいつもより意識する
- 想定質問回答集は回答あまり作りすぎると柔軟に回答できないと思ったので、軽くキーワードだけ考えておいた
- 私から企業への質問内容は転職会社を選ぶ条件を確かめるために、同じ質問を各社に聞く
実際に入ったことを自身が具体的に想定して対策をすることと面接する会社側に対しても自身が入って活躍することを具体的にイメージさせられるかが重要だと思ってます。
その観点を意識して人によって面接対策準備は変わるかと思っています。
私は結構面接得意な方だと自身では思っていてあまり準備をがちがちにして台本等を作りすぎるのではなく自然体で臨みました。
選考数とスケジュール
私が実際に応募した数としては以下になります。
とりあえず書類選考は出して損はないので多めに出していきました。
■応募検討した企業数
30件
■書類選考に進むため実際に応募した企業数
10件
応募した企業としては今までSIerにいたので別の業態の情シスに行きたいと考えており、メーカー、製造業等を中心に選定しました。
SIerだと自身の製品がなかったり、日常生活で関連するものがなかったりするので製造業等を中心に選んでいました。後は周りの人に企業名いって伝わらないところにいたので次は誰もが名前は知ってる企業がいいなと思って選んでいました。
選考スケジュールとしてはおおよそ以下の通りです。
3月上旬 :企業応募、書類選考
3月中旬 :一次面接
3月下旬~4月上旬 :二次面接[最終]
4月中旬 :内定
企業の選考としては結果はすぐに出て次週に次の選考があるという形だったので書類選考から2週間ほどで内定というスケジュールでした。
複数内定がある場合はエージェントと連絡しあって内定後は内定受諾回答日の調整などをして各社がそろってから判断できるように調整することが可能です。
このスケジュールで面接は数社しかしてませんが、かなり時間的、体力的に大変でした。というのも現職で仕事をしている中で面接時間を調整して定時後などに面接をします。また土日や面接がないときは次の受ける企業の調査やIRを見て準備をしていて時間がカツカツでした。
この期間は子育てを奥さんに任せっきりになっていたので後で恩返しをさせていただきました。
転職活動は家族も不安になったりするかと思うのでフォローが重要だと思っています。
結果と転職先の決断
転職活動結果
転職活動結果としては以下の通りでした。
■書類選考通過
8社[4社一次面接辞退]
■一次面接通過
4社[1社二次面接辞退]
■内定
3社
書類選考では10社応募して8社受かったので一次面接の数を考えてもともと志望順位が高かった4社に絞って次に進みました。私の場合は転職がマストではなく現職より良い条件とやりたいことができなければ残る選択肢もあったため、厳選することができたと思います。
もし現職が選択肢としてなくて転職が必須だと書類選考通過の全て一次面接に進めてた可能性もありますが、スケジュールがキツくなっていたかと思います。現職も選択肢にある状況で転職するのは心の余裕もありゆっくりと選べるので良いと強く感じました。
また幸い一次面接は全て通過しました。ただもともと志望度がかなり高かった大企業の二次面接はこちらから辞退しました。年収面はかなり良かったのですが、テレワーク回数制限があることと面接時のやりとりで採用部門の方との会話があまり仕事に対する考えが合わなそうと感じたからになります。
面接時の面接官は採用する部署の課長や部長だったりするのでその方と話をして違和感があると今後厳しいかなと思いました。違和感はこの企業だけ感じまして、「面接官>応募者の感覚を感じた」になります。高圧的なことはまったくないのですが、今後一緒に働く人とお互い条件を確認していくというよりは機械的に面接をして企業にとって良い条件の人を選ぼうとしているだけな感覚を持ちました。
こういった違和感は人それぞれだと思いますが、転職では面接官が現場の方であることが多いと思うので大事にした方が良い感覚だと思ってます。
最終の二次面接では各社の情シスのTOPが面接官になっており、全体としてどういうことをやっていてその中で期待する役割を具体的に話していただけました。ここもTOPの方=部門としてどういう考えかが分かる重要な機会なのでたくさん質問して面接時間延長もありました笑
転職先の決断
内定は3社からいただきまして転職活動として決断する形になりました。内定が出た後も再度面接していただいて質問させていただいたりして本当に悩みました。ざっくりと以下状況でした。
良いところ 悪いところ で記載
企業 | 業種 | 年収 | 業績 | 印象 | 職場 | 在宅 | 備考 |
化学メーカー | 化学[to B] | 高 | 良 | 少悪 | 近め | 少し制限あり | 二次面接時に少し違和感 |
複合メーカー | 印刷、化学、SIer等複数ある [to B] | 現職少しプラス | 悪 | 良 | 遠め | 制限なし | 情シス子会社がある |
製造業 | 製造[to B、to Cへの販売は小売店が実施] | 現職少しプラス | 良 | 良 | 少し遠め | 制限なし | 転職者割合が全社で高い |
現職SIer | 通信業[to B] | 現状維持 | 普 | 良 | 少し遠め | 制限なしから制限ありになりそう | 転職者割合が低い、グループ子会社 |
こちら色々考えて悩み倒しました。総合的に考えて年収と働きやすさを天秤にかけて「製造業」の会社の内定受諾をしました。面接時の印象が良かったことと転職者割合が高くて自主性と挑戦しまくっていいよという環境だと感じて選びました。
最後まで悩んだのは化学メーカーです。年収がかなり上がりそうだったが理由です。ただもともとの転職したい理由に立ち返って重要なのは新しい環境で情シスとして自身が成長できることだったのでその軸で選びました。
転職活動中の学びと気づき
学びと成長
転職活動中の学びと成長は以下です。
- 転職は今までの自身のキャリアと今後を考える重要な機会になった
- 転職活動前から職務経歴書を作っておくの本当おすすめ
- 自身の現状の市場価値が分かった
- 自身が仕事する上で重要と考える要素の順序が分かった
- 転職活動中に色々な企業のビジネス形態や業績を学べた
- 自身の実績を他者に分かりやすく主張する力がついた
- 転職して色々変わってしまうリスクを乗り越えて挑戦する経験ができた
思いつく限りなのでもっといろいろ学んだ気がします。
「自分という商材を企業に販売するというビジネスができた」という感覚です。自身の営業方法と市場価値を考えて面談に臨んで内定をもらって条件を詰めて契約できたということが今後の社会人人生としても重要な価値があると思いました。
失敗からの教訓
失敗からの教訓としてもし今から転職活動やり直すとしたらこうしておけば良かったと思うのは以下です。
- 英語もう少し勉強してTOEICくらい受けておけばよかった
→英語が条件の企業もあった - 現職残る選択肢があるのであればもう少し別企業を長期間やって受けてもよかった
→大企業情シスは応募がまれにしかないのでもっと色々な企業を選択する際には必要 - 大企業以外も受けてみればよかった
→選択肢としてベンチャーや外資も受けて比較しておけばよかった
総じて転職活動はうまくいったと思っていますが、上記が後悔部分になります。転職活動自体は本当にいい経験になりますしとても重要なことなのでもっと色々やっておけば良かったというところが中心にです。
まとめ
少しでも皆さんに転職活動編として見ていただき参考になればと思います。
結構細かく書いてしまっていてリアルな転職活動内情を伝えられているかなと思ってます。
今回は転職活動編ですが、「転職後編」も記載しようと思います。
「転職準備編」は以下ですのでよろしければあわせてお読みいただければと思います。