Box内での移行はコピー、移動があり、所有者が変わるか等によって様々な注意事項があります。そういったナレッジを本記事で共有いたします。
この記事を読んでいただくことで以下メリットがあります。是非Boxを利用している方、利用検討している方はご参考にしていただければと思います。
- Box内での複数移行方法とそのメリットデメリットを知れる
- 複数のBox内移行の注意事項と回避策を知れる
Box内移行でのコピー、移動の違いについて
コピー、移動の大まかな違いについて
Box内でファイルやフォルダを移行はコピー、移動の2種類の方法があります。
基本的なイメージとしては名前の通りでコピーは別フォルダにファイルやフォルダを別ものとして複製し、コピー元のファイルやフォルダはそのまま残ります。
移動に関しては別フォルダにファイルやフォルダをそのまま移動し、移動元のファイルやフォルダは移動する為なくなり、移動先に移動します。
コピー、移動で引き継がれる項目について
Box内移行する際にはコピーと移動の2種類がありますが、それぞれ引き継げる項目が異なっているので以下表にしました。
項目 | 移動 | コピー |
コラボレーション(アクセス権) | 〇 | × |
共有リンク(共有リンクURL等) | 〇 | × |
統計情報(アクセスログ等) | 〇 | × |
ファイルのバージョン | 〇 | × |
アノテーション(注釈) | 〇 | × |
コメント | 〇 | × |
特にコラボレーション(アクセス権)については以下のようになります。
フォルダ/ファイルを移動する場合
- 移動元のフォルダ/ファイルに直接付与されたアクセス権は、移動先に引き継がれます。
- 移動先の上位階層から継承されるアクセス権と直接付与されているアクセス権が適用されます。
- 外部共有フォルダ/ファイルに付与された外部ユーザーのアクセス権についても同様となります。
- 移動元のフォルダ/ファイルに上位階層から継承されていたアクセス権は引き継がれません。
フォルダ/ファイルをコピーする場合
- コピー元のフォルダ/ファイルのアクセス権は、コピー先に引き継がれません。
- コピー先での上位階層からのアクセス権が継承されます。
Box内移行でのコピー、移動の方法について
ファイルやフォルダの移動またはコピーは、複数の方法で可能です。
こちらについてはBox社のサイトに記載がありますのでそちらをご参照ください。
ファイルとフォルダの移動とコピー ~Box社~
https://support.box.com/hc/ja/articles/360044196593
Box内移行でのコピー、移動の注意事項について
大量コンテンツの移動する際は仕様、制約に注意して移動する
大量コンテンツを移動する際にはBox上だと一瞬で簡単に終わってそのまま利用できるイメージがあるかと思いますが、結構な制約がありますので注意をしてください。また大量コンテンツを移動する際はBox上でも注意事項等のメッセージが移動前にダイアログが出てきます。
詳細は以下に記載の通りですが、移動中はファイルが長時間触れなくなりますので仮に大容量を移動するとなると数日データにアクセスできない状態になる可能性があります。
仕様
- 所有者変更を伴うコンテンツの「移動」には時間を要し、コンテンツ数に比例します。
(目安:100,000コンテンツで6.7時間) - 所有者変更を伴わない同一所有者内での「移動」時間は、コンテンツ数に比例しますが、所有者変更を伴う移動と比べて短時間で完了します。
(目安:100,000コンテンツで0.2時間)
制約
- 移動処理中は、コンテンツを参照・更新できません。一度に大量のコンテンツを移動すると、移動完了まで長時間コンテンツを利用できない状態になります。
またコピーやコラボレーターの追加・削除も処理に時間を要しますが、処理中もコンテンツを参照・
更新することが可能ですので移動は特に注意が必要です。
(コピーの場合の目安: 15,000コンテンツで1時間)
対応
- サブフォルダ単位など小分けにして並列で移動する単位を決定してください。
- 移動はBoxWeb UIで、1回40万コンテンツまで、最大5並列(ブラウザを複数立ち上げ実施)で処理を実施してください。
Box Driveでは複数人でやると同期処理で失敗する可能性があります。 - アクセス権所有者たちに移動対象や予定時間を事前通知の上、操作を実施してください。
コンテンツ数の確認方法としてはBoxWebでコンテンツ数をご確認ください。また以下注意事項もあるので注意ください。
- フォルダ数の確認はできません。また、所用時間はコンテンツの履歴(保存されたバージョン)の数も影響するため、 あくまで目安としてご利用ください。
- 実際の移動処理では、履歴(保存されたバージョン)も1コンテンツと数える
ため、目安として、表示されているファイル数の1.4倍程度が移動コンテンツ
数と想定してください。
コピーはファイルとしてはデータが同じものがコピーできますが、Box内情報はコピーできないことに注意
こちらは本記事内に記載した通りですが、コピーではBox内のアクセス権等の情報は引き継げないので注意してください。
Box Notesファイルを移動もしくはコピーする際は画像がある場合は一緒に同フォルダにある「Box Notes Images」フォルダもコピーもしくは移動しましょう
Box Notesファイルを移動もしくはコピーする際は画像がある場合は一緒に同フォルダにある「Box Notes Images」フォルダもコピーもしくは移動しましょう。
Box Notesファイルに画像を張り付けると同じフォルダに自動的に「Box Notes Images」フォルダが作成されてその中に画像ファイルが保存されます。なのでもしBox Notesファイルのみを移動もしくはコピーした際は移行先で「画像が表示できません」というエラー表示になります。
まとめ
Box内での移行方法は複数あり、移行は結構大変なことが多いと思いますが、少しでも本記事が参考になればと思います。
またファイルサーバーとBoxに関する記事に関しても記載しておりますので参考にしてください。